八藤紋と遊林寺

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お脇掛け

名号には、「南無阿弥陀仏」の他に、「帰命尽十方無碍光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)」「南無不可思議光如来(なむふかしぎこうにょらい)」があります。 それぞれの名号を対比してみますと、次のような関係があります。

六字名号=南無阿弥陀仏=お釈迦さまの教えで、古代インドの言葉(サンスクリット語)を音写したもので、南無を帰依(きえ)、阿弥陀仏を無量寿・無量光と訳されています。量り知れない寿(いのち)と光に帰依する、寿と光りを我いのちとするという意味になります。

十字名号=帰命尽十方無碍光如来=天親菩薩(てんじんぼさつ)が南無阿弥陀仏に帰依したこころを語った言葉です。

九字名号=南無不可思議光如来=曇鸞大師(どんらんだいし)が南無阿弥陀仏に帰依したこころを語った言葉です。

天親菩薩も曇鸞大師もともに、南無阿弥陀仏の教えによってご本尊の意味を明確にされた言葉であったのです。私たちは、お内仏にお掛けする九字・十字名号を「お脇掛」と称していますが、その意味を訪ねてみますと、南無阿弥陀仏のこころを語った「ご本尊」であるということが知らされます。九字・十字の名号は、南無阿弥陀仏のこころを別の視点から私たちに示していることになるのです。

御影の場合は、ご本尊に向かって右側に親鸞聖人、左側に蓮如上人をお掛けします。当遊林寺の本堂にも御影が掛けられています。つまり「お内仏」(仏壇)は寺と同じ形式になるわけです。

親鸞聖人(1173─1262)は、「真宗の教え」の「親鸞聖人」に詳しく掲載してありますが、浄土真宗の宗祖に当たる方で、九十年の生涯をかけて念仏(南無阿弥陀仏)の教えを明らかにしてくださいました。後世の人は浄土真宗を開いてくださったということで「ご開山(かいざん)」とも呼んでいます。蓮如上人(1415─1499)は、本願寺の八代目の方で、親鸞聖人が明らかにされました念仏(南無阿弥陀仏)の教えを八十五年の生涯をかけて多くの民衆に伝えてくださいました。

親鸞聖人と、蓮如上人、生きた時代はそれぞれ異なりますが、お二人に共通することは、生きた真の本尊(南無阿弥陀仏)を深く領解され、多くの人々に伝えられたということでしょう。しかもその教えが、現代にまで届いているのです。それが「お内仏」という形になって表されているのです。

ところで、「お内仏」の正面にお掛けする阿弥陀如来とその両脇の親鸞聖人・蓮如上人との関係は、南無阿弥陀仏を教え示す阿弥陀如来と、その教えを身をもって証(あかし)しとされた方ということになります。ですから、親鸞聖人・蓮如上人の御影に手を合わすのは、単なる人物崇拝ではありません。お二方が遺(の)してくださり、私にまで伝えられた本当の生きたご本尊の南無阿弥陀仏に手を合わすことなのです。「お内仏」正面の三幅は、生きたご本尊の姿(救済の真実)を私たちに示しているのです。

update 2006/04/19 製作/管理:ono
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