八藤紋と遊林寺

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法名(帰敬式(ききょうしき))について

まず、法名と戒名の説明からになりますが、両方とも仏の弟子になったことを意味するものです。しかし、戒名とは、読んで字の如し「戒の名」です。仏門に帰依したものが守るべき、五戒、十戒、具足戒、菩薩戒などの儀式を受けた時に与えられる出家名です。決して死者に与えられる名ではなく、守るべき戒律にしたがっている出家者の名にほかありませんでした。ですから真宗門徒に「戒名」はありません。人間は五戒、十戒はおろか、何一つ厳しい戒律を守って仏道修行を積み通すことができない凡夫です。その凡夫のままで弥陀如来の誓願不思議に救われるのがお念仏の在家生活ですから、戒名を頂く必要はありません。

浄土真宗の法名とは仏弟子となった証に頂く名で、すべて二字であらわされます。男性は「釈○○」、女性は「釈尼○○」となります。「釈」は釈迦如来の釈で、お釈迦様の一族に加えられた、つまりは、仏門に帰依した事をあらわしています。「尼」は出家を意味するものではなく、単に梵語(サンスクリット)の女性という本来の意味に由来するものです。帰敬式のはじまりは2500年程前になります。お釈迦様が在家信者の耶輸陀(やしゅだ)の両親と妻とに仏・法・僧に帰依する「三帰(さんき)」をさずけ、それぞれが在家の仏弟子となったと「本行集経(ほんぎょうじっきょう)」巻35に説かれているところに始めを求めることができます。

どなたでも思い立てば、門徒として在家生活のまま仏門に帰依したという自覚の生活に入る帰敬式を受けることができます。それは「おかみそり」とも云われ、親鸞聖人の御影の前で剃髪のしぐさを模して行われます。この髪をおろすことの由来はお釈迦様の八相成道(はっそうじょうどう)のことが説かれた、「珍妙(ちんみょう)の衣を捨てて法服(ほうぶく)を着る。鬚髪(しゅほつ)を剃除(たいじょ)したまい、樹下(じゅげ)に端座(たんざ)し勤苦(ごんく)したまうこと六年なり。」という「仏説無量寿経」(聖典3頁)に求めることが出来ます。又、法然上人は「他人に自分を誇る」・「自分のことだけを計らう」・「自分をよくみせかけようとする」という「みっつのもとどり」を「そりすてよ」とおっしゃったと伝えられていますように「髪をおろす」というところに私達の自力の心を離れるという意味を伺うことができます。私の思いを中心にした生活が迷いであることに気がつき、仏様の教えをよりどころとして生きるものとなることへの質的転換の象徴的なかたちとして「剃髪の義」があります。具体的に真宗の三宝(仏、法、僧)に帰敬しますということです。我々人間を救おうとお立ちになっている「仏」と、その「み法(のり)」そして、その教えをともどもに、この地上に生きてゆこうと歩みをひとつにする仏法の団体「僧伽(さんが)」に帰敬しますと云うことです。

この心身あげて「真宗」に帰敬しますという式は住職に相談下されば遊林寺で受式することができます。それは決して「死後の自分の名」として、あとあとに備えるのではなく。仏教徒たる自分の名、として日常に思い起こして、念仏をよろこぶ生活をおくる証として与えられた法名で仏様の教えとともに生きていく自覚を持った生活を過ごして頂ければ幸いです。

update 2006/04/19 製作/管理:ono
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